春分工藝美術祭
Center for COSMIC WONDERでは、春分工藝美術祭を開催いたします。4名の作家、石井直人、石井すみ子、杉本圭助、中村未来子による新作が並びます。
京丹波を拠点とし、時空を超え浮かび上がるものをやきものとして表現する石井直人、登り窯で焼成した土鍋や羽釜、ドイツの白土による碗など。手仕事に宿る目に見えない次元を作品に落とし込む石井すみ子、韓国の古箪笥に残っていた木綿古布による掛袋、雪晒しされた自然布の糸巻きや針枕、蓬や黒文字を漉き込んだ手漉き和紙で作られた抽象的な印象の草枕など。世を感取するため、時間と空間の構造や動きといった物理的な現象を平面に昇華し絵画を制作する現代美術作家の杉本圭助、近年描き続けているシリーズ「時間の表面」より。祈りの現れを野や山の植物により草編を通して表現する中村未来子。かつて訪れたラトビアで出会った女性に、祭で被る花と柏葉で作られた冠を野原で教えてもらったことを機に、紐編みの経験から独自の草編みが生まれたという。家族や友人、大切な人に思いをよせて作られる中村の草編みは、草を探し、摘み、洗い、整え、静かな意識で作られたお守りのようである。
ご高覧賜りますようお願い申し上げます。
会期:
3月11日(土)− 3月30日(木)
*初日11日(土)作家在廊
会場:
東京都港区南青山5-18-10
03-5774-6866
正午 − 午後6時
上から
杉本圭助「時間の表面」
石井直人「相」
石井すみ子「自然布の糸巻きと針枕」
中村未来子「琵琶葉の草編み」